向かい風が当たり前

【Give me a minute, I'm good. Give me an hour, I'm great. Give me six months, I'm unbeatable.】 and 【Every time is a big moment.】

Canada TorontoからAlbany NYに移動

現地時間では9/28、TorontoからAlbanyへの移動。
国際線にもかかわらず、恐ろしく小型の飛行機でした。かつて無い経験を沢山した。


詳細は

座席は左右に一列ずつ。発券機でAisleの席を発券したはずなのに、出てきた搭乗券にはwindowと記載されていた。発券されたときは不思議に思ったが、左右に一列しかない座席はAisleでもありWindowでもあった。
飛行機は定員20名、小さすぎてターミナルに横付けさせてもらえない。バスでサテライト待合室に移動して、そこから搭乗した。もちろん階段で搭乗。
機内持ち込みの荷物は通常どおり、(格安エコノミーチケットだと2個まで)を手荷物で持ち込めるが、搭乗口横で係員に預けて貨物室に入れなければならない。機内上部に収納棚がないので、足元に一つしか置くことが出来ない。

 フライトアテンダントは搭乗しない。機内サービスも無い。機内サービスの資材を載せるスペースも無ければフライとアテンダントの座席も無い。フライトアテンダントがいない為、離陸前のsafety announceは副操縦士が行う。Safety announceは非常用出口の場所の説明が主な点。酸素マスクがどうのこうのの説明なんてない。酸素マスクがあるのかどうかも定かではない。Safety announceの中で副操縦士は非常口近くに座っている乗客に非常口の開け方を説明する。非常時はお客が非常口を開けなければならないのだろう。
 非常口も機体一番前の非常口(通常の搭乗口)を除いては座席をスライドさせてから出なければ開閉できない。いわゆる都市バス後方の非常口と同じイメージ。
 エアコンの吹き出し音が大きい為、機内放送はほとんどノイズ。最初の副操縦士によるsafety announceはエアコンを停止して、副操縦士がマイクを使わないで大声で話す。でも定員20名の機体なので、これで最後方座席でも十分に聞こえる。
 コックピットと客室を隔てる扉、壁が無い。離陸前の運行前点検から飛行中及び着陸作業の全てを客室から見る事が出来る。操縦士と副操縦士の間、つまりコックピット中央にある計器も客室から見える。

 運行前点検で副操縦士がおもむろに客室に向かって指示をし始めた。もちろん、機内エアコンを停止して。今回は満席。どうも座っている乗客の重量バランスが悪いらしい。副操縦士の指示で運行前に乗客の座席替え(体重の重い男性が前、体重の軽い女性が後ろに移動)があった。今回の私の座席は前から2番目。後ろに移動した女性よりも私のほうが明らかに体重は軽そうに見えたが、わたしには後方へ移動するように指示は無かった、
 私が見ても気体が古いのが分かる。エンジン(プロペラ)始動時のプロペラの回り始めは今にも息が途絶えそうな弱々しいものだった。(しかし、フルスピードまで上げると安定して回っていた。)

 離陸時の加速感が無い。これで飛ぶのか?と思っていたら、フワリと浮いた。飛んだというよりも浮いたという表現の方が適切。離陸直後にフラフラと揺れながら上昇していった。凧のゲイラカイトを飛ばすときの勢いの方が明らかに軽快。ジェット機でいつも感じる離陸直後のググッとくるGを感じない。
 機体の壁厚が薄い。私の自動車(エルグランド)の方が重厚に感じる。機体の壁厚が薄い分、外の雲との距離感が近い。雲に入ったところでエアコンの吹き出し口から白い煙が出始めた。(まさか?外の雲が入ってきているのか?)と勘違いした。少し考えると、機内圧力の方が外よりも高いし、外はエジェクター効果があるはずだから、雲が機内に入ってくる訳が無い。エアコン吹き出し口で空気が結露してあたかも煙が出ているかの様に見えたのだろう。昔の古い自動車でもよく見た現象と同じ。
 シートベルト着用の表示灯が無い。そのため、シートベルトを外して良いのか、パソコンをいつ使用しても良いのか、全く分からない。(とはいえ、こんな状況でそのような気は起こらないが)。
 気流の悪い場所での機体の揺れが益々の不安を掻き立てる。もはや「先進国Canadaの航空会社なので間違いは無いだろう」と信じるしかない。
 このような状況で、出張の優雅さ、意気揚々とする気分はこれっぽっちも感じない。むしろ、軍隊で戦地に派遣されている、あるいは強制送還されている気分。

 往路はそんな心配も杞憂に終わり、無事着陸。でも、帰路でも同じ飛行機に乗らなければならなかった。
 Albany、United Statesの一都市とはいえ、かなりマイナーと感じた。Albanyに発着する他の路線にもプロペラ機を沢山見た。