向かい風が当たり前

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バール、コーヒー、イタリア人―グローバル化もなんのその

バール、コーヒー、イタリア人―グローバル化もなんのその (光文社新書)

バール、コーヒー、イタリア人―グローバル化もなんのその (光文社新書)

今、通勤中の電車の中で読んでいる本がこれです。まだ途中ですが、イタリアに旅行したことがある私にとって非常に面白い本です。
子供を持つ前の妻との旅行の事をついこの間のように思い出しました。


妻とのイタリア旅行の思い出の一つは

イタリアでピサの斜塔に行った時の事です。
フィレンツェに宿泊し、ピサの斜塔に行こうということになりました。
フリーの旅行だったので二人で駅に行き、「ピサまで大人二人2等クラス」の意図のイタリア語 (たしか PISA Due adulti second classe)と書いた紙を券売窓口の駅員に渡して無事チケットを購入。電車に乗りました。
電車は順調に進みPISAの駅に着いたとき、大勢が電車から降り始めましたが、ガイドブックで実はPISAよりも斜塔に近い駅(PISA centare?)があると書いてあったのを思い出し、妻に「ここで降りるのは素人なんだよ」と大口を叩いて我々はそのまま乗車していました。
すると、2〜3分で目的に駅に着くはずが電車はぐんぐんと加速。妻の不安な表情を見ながら、10分近く走ってやっと駅に到着しました。
到着したのはリボルノ(Livorno)という全く違う町、観光地とも思えない普通の町並みでした。(後で地図を見て分かったのですが、路線はPISAの先で南北に分かれており、目的の駅は北側、しかしこの電車は南に行く電車でした。ちなみに北に上がるとGenovaに行きます。)
仕方なくLivorno駅の時刻表をみると、フィレンツェに戻る電車が数分後に発車することになっていました。
またまた慌てて券売窓口に走り、とっさに「Firenze per due adulti」と叫びチケットを購入し(いざとなれば何を話しても通じるものです)直ぐに電車に飛び乗りました。
飛び乗ったのはいいけれど、プラットフォーム番号も電車の表示もろくに確認しないで乗ったので、この電車が本当にフィレンツェ行きなのか心配になってきました。妻と「これ、本当にフィレンツェ行きか?(日本語)」と話していると、近くのおばあさんが「si, Firenze」とニッコリと微笑みながら教えてくれました。
10分後、無事ピサに到着。
しかしPISA駅から斜塔まではバスで行かなければなりません。バスのチケットを買ってバスに乗りました。
バスに揺られること十数分、辺りの景色が次第にローカルになって来る事に妙な気配を感じて、近くの席のおばあさん(
なぜかまたまたおばあさん)になんとか単語をつなげて、「このバスは斜塔に行きますか?(確かQuest autobus per torre Pendente?)]って聞くと、おばあさんは「えっ!?」という表情で「※○□・・・・・」てマシンガンのような色々と行って来ました。どうも英語のoppositeのような単語を連発し、バスの出口を指差すので、反対行きに乗ったのだなぁと思い、おばあさんにお礼を言ってバスを降りました。
バスを降りて戻る方向のバス停を探したのですが、なかなか見つかりません。仕方なく近くのチョイ悪風親父に「Can you speak English?」と聞くと、あからさまに「No!」って。なんで英語で返事するんだよ、意味分かってるじゃないかと思いつつ。
今度はイタリア語で「Dove è una fermata di autobus per torre pendente?(斜塔行きのバス停は何処?)」って聞くと、ニッコリと微笑んで「vado quel angolo nella destra(あの角を右に曲がりなさい)」らしきことを教えてくれました。イタリア語と英語でこんなにも対応が違うとは。
教えてもらったとおりの行くとバス停があり、そこで無事、斜塔行きのバスに乗ることができました。
あれこれと間違えましたが、無事にピサの斜塔に辿り着いた時には言葉にならない達成感がありました。
そういえば、フィレンツェベネチアのレストランでもほんの少しイタリア語を話す(イタリア語で注文する)だけで店員の対応が著しく良くなりました。将にイタリアはアンチグローバルな王国でした。
また行きてぇ〜。